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変圧器の損失 3rd-day

Question.

定格二次電圧200Vで二次電流250Aのとき、全損失1525W。
二次電流150Aのとき、全損失1125W。
このとき、無負荷損(鉄損)の大きさはいくらか。

Solver.

変圧器では、電圧と周波数が一定なら損失も一定である。
"定格"とは、電圧が一定であることを指す。
定格時の変圧器の全損失Pは、無負荷損(鉄損)を p_i, 負荷損(銅損)を p_cとすると、
以下の式によってあらわされる。
 P = p_i + p_c
電圧が一定でない場合も、負荷損(銅損)は負荷電流の2乗に比例する。
比例関係を表すために、負荷電流率 \alphaを用いる。
負荷電流率とは、定格電流に対する、電流の割合である。
負荷電流をI, 定格時の負荷電流を I_nとすると、
 \alpha = \frac{I}{I_n}
であり、定格でない場合の全損失を式で表すと、
 P = p_i + \alpha p_c = p_i + \frac{I}{I_n} p_c

問題に戻ると、
定格のときの全損失を式で表すと、
 p_i + p_c = 1525
定格ではないときの全損失を式で表すと、
 p_i + {( \frac{150}{250}) }^2 p_c = 1125
この二つの式を連立させて、解くと、
 p_c - 0.36p_c = 400
 p_c = 625[W]
 p_i = 900[W]
よって、無負荷損は、900Wとなる。

Consideration.

今回は内容自体は比較的簡単であるが、
問題文に注意しなくてはいけない。
150A 1125Wのときは、あくまで、定格ではないときのこと。
これを知らずに、 P = p_i + p_cの式を立ててしまうと、間違いとなる。
理解するのに少し時間がかかりましたが、なんとかなりました。