変圧器の結線 4th-day
Question.
500kV・Aの単相変圧器3台を結線1バンクとして利用している。そこに、同一仕様の1台追加し、V結線2バンクとするとき、
全体の増加する三相容量はいくらか。
Solver.
そもそもバンクとは、変圧器のまとまりのことを指す。初めは、単相変圧器3台をとして、まとめて、1つにしているので、1バンクである。
同一仕様の単相変圧器を追加すると、変圧器は4台となり、
1つのまとまりで、2つの変圧器を搭載するV結線にしたとき、
V結線の変圧器のかたまりが2つできるので、2バンクとなる。
以下、電力について考える。
単相変圧器の1台の電力は、
これが、3台ならば、
となる。
三相変圧器の場合、
線間電圧E、線間電流Iとおくと、3台で、
となる。
結線の場合、線間電圧, 線間電流となるので、
となる。
Y結線の場合、線間電圧、線間電流となるので、
となる。
V結線の場合、電力は、である。
V結線のときの利用率について考える。
三相の利用率を考えると、三相電力は、3EIであるため、
V結線は2台であるため、2台のみで考えると、
となる。
問題に戻る。
3台で、結線して、利用していた時の三相容量は、
[kV・A]
V結線の1バンク当たりの電力容量は、なので、2台では、
[kV・A]
である。
よって、[kV・A]
となる。
Consideration.
今回は電力に関する問題である。三相電力が、で表されることを理解していないと、
V結線の電力を考えることができない。
また、問題にはなっていないが、V結線の利用率は、重要である。
計算自体は簡単であり、知っていれば、解きやすい問題である。