Memorandums?

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遮断機・断路器・避雷器 5th-day

Commentary.

この回では、問題はありません。(計算問題がないので)

遮断機

遮断機とは、
  • 通常の負荷状態における開閉
  • 短絡電流などの異常状態を保護継電器によって検出した信号を受けて、故障電流を遮断する
この2つの目的がある。
構造としては、遮断時に発生するアークを強制的に消弧して、電流を遮断する構造となっている。

以下の種類の遮断機がある。

ガス遮断器

六フッ化硫黄ガスをアークに吹き付けて消弧する。
消弧能力・絶縁耐力に優れる。

真空遮断器

高い絶縁耐力を持つ真空を利用する。
アーク生成物を真空中に拡散させることによって、アークを消弧させる。
小型・軽量で保守が容易である。
遮断性能が優れているため、電流裁断現象により高いサージ(過電圧)が発生することがあり、
その際は、避雷器やコンデンサにより機器を保護する。

油遮断器

アークが油を分解し、水素を出す。
この水素を高圧ガスとして、アークに吹き付け、冷却することによって消弧する。

磁気遮断器

アークに磁界を加えて引き伸ばし、消弧室に押し込み、冷却、裁断して、消弧する。

断路器

機器を電路から切り離したり、母線などの接続を切り替えたりするときに、無負荷で電路を開閉する。
負荷電流を開閉することはできない。
変圧器の励磁電流や、短距離送電線の充電電流などの小電流の開閉などを行う場合もある。

避雷器

雷サージや開閉サージを放電して、波高値を機器の絶縁耐力以下に制限することによって、機器を保護する。
高圧回路の場合は、急峻なサージを吸収するために、コンデンサを避雷器として用いる場合もある。


Consideration.

今回は、仕組みの理解のみである。
新しい概念というよりは、既存(常識)の内容もある。
例えば、サージを吸収するためには、リアクタンスかキャパシタかどちらが良いかという問題。
これは、当然、電荷を一定量ためておくことができる(→吸収できる)キャパシタである。
また、サージは、過電流のことか過電圧のことかという問題。
サージを避雷器でカバーすると言っているのだから、雷(=大電圧)であり、
サージは雷と同様に、過電圧であることがわかる。
過電流・過電圧から守るためにはどうしたらよいかを考えると、暗記せずとも理解できる。

今回で、変圧器分野終了。